満96歳の我が母

8回目の年女、さすがに耳は遠くなり

右側の人が話す時は、ほとんど聞こえてない。

適当に話を合わせて会話をすると、時々

押し黙り、悲しい表情であらぬ方向を

眺めて、違う話題を探すように私の顔を

見つめる。

親の心知らずの私は、「寒くない?」

服からはみ出した母の腕を押し込む。

きっと、息子である私の近況やら健康を

案じるしっかり者の母親でありたいのですよね。

大丈夫ですよ!私の顔を見据えている貴方は いつまでもたった一人の

私の親ですから。

新潟から出産のために 沖縄にきてくれたわが娘、「生まれたら、赤ちゃん

見せにくるね」・・・満面の笑顔で、体を大事にね 遠慮なんかせず美味しい

物たくさん食べなさい!5人の子育てを終えた母のアドバイスでした。

戦争を生き抜き、戦後の芋しか食べる物がなかった時代に 必死に子育てに

明け暮れた わが母らしいアドバイスかもしれません。

月1回の訪問 我が家の大切な1日です。